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火の用心!安心安全なお参り

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お仏壇へのお参りは、ご先祖様のご冥福を祈り、ご自身の生き方について考え、故人様と対話する穏やかなひと時です。

毎日朝晩という方や、月命日は必ずという方、法要以外は時間が取れないという方まで、頻度は様々です。毎日お参りしていただくのが理想ですが、十人十色のご事情があり、そこに良い悪いはございません。

しかし、どんな方でも気を付けていただきたいのが、お仏壇周りの小火(ボヤ)です。

一年に一度は「畳や経机が焦げちゃった」というお話をお聞きします。

原因はいくつかありますが、よくお聞きするのは

 1.香炉に立てたお線香の火で経机が焦げてしまった
 2.ろうそくでお仏壇の上部(欄間)や内部(上段の棚)に焦げ跡が…

という例です。

1.香炉に立てたお線香の火で経机が焦げてしまった

なぜそうなるのか?

一般的な14~15cmの長さ(短寸)のお線香を立てると、火種が残ったままの灰が落ちてくることもあります。

香炉の大きさに余裕があれば、香炉灰の上で受け止めてくれます。
しかしお仏壇のコンパクト化に伴い、お仏具も小さく可愛らしいデザインになりました。
いかにも可愛らしいのですが、口径の小さい香炉だと灰を受け止めるのに広さが足りず、香炉の外に落ちてしまいます。

結果、お仏壇周りを煤で汚したり、焦がしてしまうのです。

対策1:大きめの香炉を用意する

線香の頂点から香炉の淵まで、小さい香炉だと距離ができてしまいます。

目安としては「3.5寸(口径約10.5cm)」以上の香炉がよろしいでしょう。

また、口のすぼまった形ではなく「V字型で上に開いたデザイン」だとより安心です。

対策2:お参りの時のお線香は短いものを使う

短寸線香を半分に折って使う・長さ7~10cmのミニ寸線香にするなど、立てるお線香を短いものにするのもよろしいでしょう。

例えば誠心堂でも売れ筋の「和遊」シリーズのミニ寸線香は長さ9.3cm。
差し上げものにも、ご自宅用にも人気です。

「和遊」ミニ寸桜の香り(定価税込1,320円)

対策3:防炎マットなどを用意して、香炉の下に敷く

もうすでにご用意しているお家がほとんどではないでしょうか。

焼け跡は付くが燃え広がらない、延焼防止の防炎加工経机敷(防炎マット)です。

色柄豊富でオシャレな布製のタイプや、軽い水拭きもできるアルミとガラスクロス製のタイプもございます。

足元にもお気を付けください!

知らないうちに足元に灰が落ちて、畳や絨毯がコッソリと焦げていることもあります。

床に敷くタイプの防炎マットもございますので、ご相談くださいませ。

2.ろうそくでお仏壇の上部(欄間)や内部(上段の棚)に焦げ跡が…

なぜそうなるのか?

主にお仏壇の一部、膳引(棚板)にお仏具を置いている場合にしばしば起こります。

普段のお参りは燃焼10~20分の小さいろうそくで用が済みますが、お寺様のお参りと読経の間は燃え続けるようにと大きめのろうそくを使うかと思います。

お部屋の空気の状態によって、火の大きさは変化します。

火の高さが及ばなくとも熱で焙られ続けることで、お仏壇を焦がしてしまうのです。

対策1:お仏壇の内部でろうそくを焚かない

特に上置き(棚上)仏壇の場合は、置き場がないため内部にお仏具を飾ってしまうこともありますが、あまりオススメできません。

 ・上置き仏壇を置くための棚は奥行の深いものにして、お仏具も棚の上に飾る
 ・お参り用の経机を用意して、火を使うときはお仏具を移動させる

など、少しでもお仏壇から香炉とろうそく立が離れるようにしておきましょう。

対策2:短めのろうそくを使う

「火立(ろうそく立)の全長」が「立てられるろうそくの最大サイズ」と思っていただいて結構です。
燃焼2時間以上のろうそくの多くは、背が高くなるか太くなります。

ご葬儀後に葬儀社から頂くようなろうそくは大きめの物が多いため、四十九日以降の使用は避けた方がよいでしょう。

 ・普段のお参りであれば、「10分~30分」程度の燃焼時間のもの
 ・お寺様のお参りがある日は「30~1時間」程度の燃焼時間のもの

 ※お寺様からご指定がある場合は、そちらに従ってください。

また、一部には「カップ型ろうそく」を収められるタイプのモダン仏具も!
カップ型ろうそくは燃焼時間が長く、重心が低いため、モダン仏壇にも最適です。

カメヤマローソク「クリアカップティーライト」4個入り
カメヤマローソク「クリアカップティーライト」4個入り(定価税込330円)
左が通常、右はろうそくを立てる芯台を外してカップ型ろうそくを入れた姿

お仏壇が焦げてしまったら……

経机程度でしたら、お買い替えもしやすく、防炎マットで目隠しすることもできます。

しかしお仏壇は基本的に、本体を丸ごとお預かりして修理することとなります。

お仏壇は木製品なので木目や色は1台ごとに異なり、なおかつ開眼供養(いわゆる魂入れ)や入仏式を終えたお仏壇はかけがえのない存在です。

家具のように簡単に交換入れ替え、とはいかないことをご理解ください。

お仏壇を修理に出してしまえば、仏様の行き場がなくなり、皆さまのお参りもままならなくなってしまいます。

火の取り扱いには、十分お気を付けください。

安全安心、火の気への対策仏具

そういわれても、もう仏具はセットで用意したし、できれば長い時間お参りしてあげたいし、仏壇を置ける棚は限られているし、経机を広げておく場所はない……

もちろんそんなこともあります!

そこで誠心堂でもご用意いただける便利なお仏具を3点ご紹介いたします。

※店頭に在庫のない場合がございます。

仏具の下でさりげなく対策!経机用ガラス

一部の仏壇には、最初から備え付けられている天板ガラス。

経机用でしたら、後からガラスだけ用意していただくことも可能です。

見た目の上品さだけでなく、水拭きも出来てお手入れの面でも便利ですが、火の気への対策としても効果は抜群です。

防炎マットは焦げ付いてしまいますが、ガラスであれば焦げもありません。

防炎マットとガラスの両用が実用性・安全性の高さに加え、見栄えも良くなりますね。

寝かせることで危険を予防!長香炉

短寸線香をそのまま横にできる、網付き寝かせ線香皿(写真奥:黒、手前:タメ色)

短寸のお線香を1本そのまま横に寝かせられる、細長い長方形の香炉です。

基本的にはお線香を寝かせてお参りするご宗派は「浄土真宗」のみですが、実用性から「家族がお参りするときだけ使いたい」という方も。

従来は灰を敷いて使うものでしたが、近年は灰の代わりに網の入ったものが登場し、ご好評いただいています。サッと水洗いができてお手入れも簡単です。

可愛らしい花柄タイプなどもございます。

最終手段!電子ろうそく・電子線香

札幌旭川の仏壇仏具は誠心堂画像イメージ
本物のような火のゆらぎも表現する「電子ろうそく」「電子線香」

そもそも火の気は使わない!と割り切るのも、ひとつの方法です。

お気持ちを整えるのに灯りは必要でしょうから、電子ろうそく・電子線香でお参りするのはいかがでしょうか。

多くは電池式でお好きな置き場所においていただけます。本物のろうそく・線香と使い分けることもできますので、お寺さんのお参りも気兼ねなく頼めます。

タイマー式のものは電池の消費も抑えられます。

基本を押さえて安心安全なお参りを

「焦げ付き」で済めば良いですが、時に思った以上の火力になることもあります。

もちろん皆さん充分注意しているかと思いますが、それでも

  • 「ろうそくの消し忘れで危うく火事に…」
  • 「新品のお仏壇なのに焦げ跡がついてしまった…」
  • 「知らないうちに、経机や畳が焦げていた…」

という、まさに危機一髪のお話はお聞きします。

春夏は開いた窓から風が吹き込み、火が予想外の動きをすることもございます。

秋冬は乾燥によって、ただでさえ火の気の取り扱いに気を遣う時期です。

  • 火をつけたら容易に離れない
  • 燃えやすいもの(紙や布はもちろん、木製品…お仏壇もそうです)の近くで使わない
  • 離れるときは「ろうそく消し」などを使ってしっかり火を消す

基本的なことをしっかりと守るだけでも、安全にお参りいただけます。

火の取り扱いには十分注意して、日々のお参りをなさってください。

その他、お仏壇へのお参りに関することは是非誠心堂までご相談ください!

ご来店が難しい、お家の状況を見てほしいといった場合は無料 のオンライン相談もございます。

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